ハロウィン本番を迎えた31日、東京・渋谷に仮装した若者たちの姿はまばらだった。新宿や池袋の繁華街にも目立った混乱はみられず、路上飲酒の横行やらんちき騒ぎといった負のイメージは鳴りを潜めた。
自治体側の条例づくりやマナーの啓発が功を奏したのか、深秋の恒例イベントの変わりゆく様を物語る夜となった。
JR渋谷駅前の渋谷センター街に人出が増え始めたのは、午後5時過ぎ。若者や外国人のグループが目立つが、立ち止まる人はいなかった。
駅周辺には、今年も警視庁の「DJポリス」が出動し、交通整理を行っていた。
センター街を200メートルほど歩くと、アニメの登場人物などに仮装した人とすれ違った。しかし、その数は20人足らず。
「ちょっと物足りないかな…」。韓国から観光に来たという20代の男性は「ここで仮装しても浮いてしまう」と残念そうだった。
渋谷区はハロウィンや年末年始に限って夜間の路上飲酒を禁じていた条例を6月に改正。10月から期間を通年に延ばし、禁止エリアも拡大した。
この日も路上で飲酒している人は見られず、空き缶も目に留まらなかった。
渋谷センター商店街振興組合の鈴木達治理事長によると、例年はハロウィンが近づきポイ捨てなどが増えがちな10月になっても、ごみの量が減ってきているという。
鈴木さんは「周知してきたことが多くの人に浸透していると思う。確実にいい方向に向かっている」と喜んでいた。
昨年は「ハロウィン目的で渋谷に来ないで」という区の呼びかけなども影響し、渋谷駅周辺の人出は減少。
ところが、約4キロ北の新宿・歌舞伎町周辺の人出は約3千人増え、路上飲酒やごみのポイ捨てが問題化した。
この動きを受け、新宿区も路上飲酒などを禁じる条例を制定。歌舞伎町の中心部にある「トー横」と呼ばれる広場を封鎖するなど警戒を強めてハロウィンに臨んだ。
午後5時。トー横に着ぐるみ姿の若者がたむろし始めた。持参したスピーカーで大音量の音楽を流し、ダンスをする様子も見受けられたが、30分後には姿を消していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/889c50fbf24b97bb5ada0...
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