情報番組「ぽかぽか」(フジテレビ系)で不適切な発言があったとして、2024年9月12日の放送回で原田葵アナウンサーが謝罪し、発言を取り消すとした。
問題となったのは、前日の11日の放送だ。ゲスト出演した俳優の高畑淳子さんが、「人生最大のピンチ」というテーマで、仕事が安定してきたタイミングで更年期障害になってしまった際のエピソードを話した。
汗が止まらなかったといい、病院に行ったところ「ホルモンがなくなったんですね、お薬出しましょう。はい次の方~みたいに」といい、「もう牛の屠殺みたいに......」と流れ作業的な診察だったことを例えた。
なお、腹が立った高畑さんは、自力でホルモンを出そうとビデオショップの18禁コーナーに行ったものの、症状は治らなかったという。
翌12日、原田アナは番組の中で高畑さんの「牛の屠殺」発言に触れ、「これは職業差別を助長するおそれがある不適切な表現でした。
お詫びするとともに、この発言を取り消させていただきます。大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。
日本では江戸時代までは仏教の殺生禁断の思想などから食肉がタブー視されており、食肉処理(屠殺)の仕事は被差別部落の人々が行ってきたという歴史から、
現代も食肉処理に係る職業への偏見・差別が問題視されている。部落差別の撤廃を目指す部落解放同盟は、メディアの差別発言について抗議、糾弾を行ってきた。
過去の「屠殺」発言を巡っては、ニュースキャスターの筑紫哲也さんが、1989年の「News23」(TBS系)で、コロンビアの麻薬問題について話す中で麻薬の値段を吊り上げたら
「ニューヨークの街も多分、屠殺場だ」などと発言。
謝罪したが、厳しい糾弾があったとされる。「文藝春秋」の連載記事「部落解放同盟の研究」(22年)では、糾弾を行ったのは部落解放同盟ではなく、一部の屠場労働組合だったと伝えている。
共同通信社の「記者ハンドブック」でも、「屠殺・屠畜(場)」は「食肉処理(場)」と言い換えるよう記載されている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d3af763987f484c89fbed...
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