ジャーナリストの江川紹子氏が21日までにメディアプラットフォーム「note」を更新。
17日に離婚を発表したプロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(28)をめぐり、「取材や報道には『許可』が必要なのだろうか?」と疑問を投げかけた。
江川氏は、羽生さんの離婚発表をめぐる自身の“モヤモヤ”について書き出し、羽生さんが誹謗(ひぼう)中傷やストーカー行為、許可のない取材や報道を受けている現状を訴えたことで、
「『許可のない取材や報道』を当然のごとく悪と決めつけて非難する言説が飛び交っている」状況に言及。「取材や報道には『許可』が必要なのだろうか?」と問題提起した。
事件の渦中の人などに大勢の取材者が押しかけるメディアスクラムの問題等はあるものの、取材を打診するために対象者に接触せざるを得ない記者の立場も説明。
また、「事柄によっては、当事者が望まない私事を、読者・視聴者の『知りたい』に応えることを優先して、報じる場合はある。
芸能人やスポーツ選手、政治家など著名人の交際、離婚、不倫、隠し子、あるいは過去の不祥事などを巡る報道の大半は、そうではないか。
当人の『許可』がなければ取材も報道もしてはならない、となれば、メディアは本人が望む情報だけを拡散する宣伝媒体としか機能しなくなる」と指摘し、
「実際、旧ジャニーズ事務所はそのようにメディアをコントロールしようとし、一部メディアを除いて、それに従っていたのではないか。その結果がどうか、私達は目の当たりにしたばかりだ」と例を挙げた。
不倫などの当事者をメディアが吊るし上げることや、パパラッチなどの度を超えた追っかけ取材などについては「メディア批判は必要」だとした上で、
「一般論として『当事者の許可のない取材や報道』を禁じるという発想は、メディアや取材者の独立性を奪い、報道の自由を失わせるものでもあり、とても危ういと思う」と危惧した。
続けて「羽生さんの場合は、結婚の事実は伝えたいが、妻となった女性については一切触れてほしくなかったのだろう」とおもんばかるとともに、
ただの一私人とは言えない国民的スターの結婚相手を知りたいと思う人も少なくないことから、「メディアがその社会的関心に応えようと取材するには、夫の許可が必要という考えには、私は与できない。
もちろん、取材のやり方には、倫理や人権にかなったものである必要があることは言うまでもない。だからこそ、誰が(どのメディアが)どのような行為をしたか、ということを明らかにした方がいいと思う」とつづった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9dc28eacb4ddb5fdd2375...
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