『仁義なき戦い』や『渡り鳥』シリーズで知られる銀幕スター・小林旭(85)。昭和芸能の熱量を肌で知る数少ないレジェンド俳優だが、
テレビ、映画でその姿を見ることはほとんどなくなった。スクリーンに圧倒的な存在感を焼き付けてきた「マイトガイ」は、なぜ表舞台から
距離を置いたのか──令和芸能界への怒りと失望を小林が語った。
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最近はほとんどテレビを観ないね。たまにつけるのはゴルフの中継くらいだ。
昨今のテレビは吉本興業をはじめとするお笑いばかりで、“安かろう悪かろう”の世界になってしまった。スッポンポンになってお盆で前だけ隠して
笑いを取るような輩がいるけど、あれは芸でもなんでもない。ただの酔っ払いの腹踊りだ。それで金をもらおうなんて、恥ずべきことだ。
昔よりタレントのギャランティが安くて使い勝手がいいから、テレビはどんどん彼らを起用する。目立つことばかり考えて、
人間性もなければ美学もない。ああいうキャスティングを見直さない限り、テレビは立ち直らないだろうね。
俺も『徹子の部屋』(テレビ朝日系)とか、テレビからのオファーはちょくちょく来るけど、断わってる。スタジオで中身のないお喋りをしても、
視聴者に響きはしない。
ドラマにしても、もっと制作陣の本気を感じたいんだ。NHK大河の『どうする家康』にしたって、主役(松本潤)が軽すぎて、まるで家康に見えない。
俺が大河の『琉球の風』(1993年)で家康役をやった時は、必死で人物像を掘り下げて演じたけど、今はアイドルを出せば視聴率を稼げるという
安易な考えで制作してるから、重みのないドラマばかりだ。
https://www.zakzak.co.jp/article/20240108-NBHJAJBA5NIWP...
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