>>21 もしくは「虚偽記憶」かもしれん。
人間の記憶とはきわめて曖昧で、はなはだ当てにならないものだ。
ちょっとしたことで簡単に操作され、ありもしない記憶を植え付けられてしまう。
そして時にそれは、人の一生を大きく狂わせてしまうことがある。
アメリカで、自身の記憶により悲劇に見舞われた男がいる。
自身の子供によって虐待を訴えられた彼は、子供が5歳の頃から悪魔の儀式で
虐待していたと自供し、その罪を認めた。
だがその記憶は、ほとんど眠ることも許されない取調べで植え付けられた、
偽の記憶である可能性が濃厚なのだ。
サーストン郡悪魔的儀式虐待事件(1988年)の概要
ワシントン州イーストオリンピアに住むポール・イングラムは、それまで16年間、
サーストン郡保安官事務所で勤務し、皆から尊敬される副官だった。
ところが1988年の秋、自分の娘であるエリカ(当時22歳)とジュリー(18歳)が
「回復記憶療法」を受け、過去の忌まわしい記憶を思い出したと主張したことで
人生の歯車が狂っていく。
娘たちは、父親から性的虐待を受けていたと話し、ポールは性的虐待の容疑で
訴えられたのだ。
エリカは、父親であるポールが850以上の悪魔の儀式を行なっていたと主張。
その内容は異常なもので、儀式的な動物との性交や赤子の生贄から、妊娠した
エリカを堕胎させ、その胎児を食べるといったことまで行われていたという。
イーストオリンピアは宗教に熱心な地域である。
ポールは牧師に励まされると、その事件を”思い出し”始めた。
取調官に要求されるままに自供し、その内容が事実確認されることもなかった。
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