
「アスリートはメンタルが強い」
「過酷な練習や勝負によってメンタルが鍛えられている」
…というのが世間的なイメージではありますが、
そのストレスの大きさと特殊性は一般人の想像を
絶するものであり、実際にはうつ病が多発しています。
●競争の激しいアスリートはうつになりやすい
カナダではオリンピックの出場権をかけて競った選手のうち、
68%がうつ病の診断基準を満たしたという報告もあります。
日本においても、大学生のアスリートのうち、28~35%に
中等度の抑うつ症状がみられたことが分かっています。
「厳しいトレーニングで身体を鍛えているからメンタルも強い」
というわけではなく、うつ症状はアスリートにも当然、
起こりうる問題なのです。
むしろ「結果がすべて」のシビアな世界ではストレスは非常に大きく、
うつ病などのメンタル不調をきたしやすいのです。
そしてアスリート本人も、自身がメンタル不調をきたしていると
気づきにくい傾向があります。
●一般的なうつとは異なる性質がある
アスリートの場合、一般的なメンタルヘルスの問題とは
性質や原因が異なっています。
成績の伸び悩みや周囲からの期待など、競技に関連する
ストレスはアスリート特有のものだからです。
特に、チーム競技よりも個人競技の方が抑うつ症状が
生じやすいといわれています。
こちらも想像に難くありませんが、周囲からサポートされず
孤立した環境は、アスリートにとって耐え難いストレスだと
いえるでしょう。
アスリートが抱える代表的なメンタルヘルスの問題として
特徴的なものに、「オーバートレーニング症候群」と
「燃え尽き症候群」が挙げられます。
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